特別支援学校の予算のコストパフォーマンス

養護学校の予算って、小中学校に比べて10倍ついてるんだよね。』
いろいろなところで聞く話です。確かに子どもの数に比べて教員の数は多いし、設備の面でも金がかかっている感じはありましたが、本当にそうなのか、客観的な資料はないかな…
と先日の図書館で探し当てたのが『文部科学統計要覧』です。学校基本調査の抜粋に加えて、教育行財政に関する数字も載っていて、コンパクトにまとまっている資料です。それによると平成16年度で…

学校種 児童生徒数 学校教育費 児童生徒1人当たりの額
小学校 7,200,933 6兆4694億7100万 898,421円
中学校 3,663,513 3兆7563億7200万 1,025,347円
高等学校 3,719,048 4兆2373億0800万 1,139,352円
特別支援学校 96,729 8339億8200万 8,621,840円

国公立に加え私立学校も合算した額なので、厳密には全部が『税金』という訳ではありませんが、確かに小学校の約10倍の金額がかかっていました。
ついでに教員の数はどうかと調べてみました。(今度は平成18年度)

学校種 児童生徒数 教員数 教員1人当たりの児童生徒数
小学校 7,187,417 439,332 16.4
中学校 3,601,527 278,892 12.9
高等学校 3,494,513 315,572 11.1
特別支援学校 104,592 67,725 1.5
うち盲学校 3,688 3,662 1.0
  聾学校 6,544 5,201 1.3
  養護学校 94,360 58,862 1.6

日本の特別支援教育って、手厚いなぁというのが正直な感想です。(いや、皮肉ではなくて)
たとえば盲学校は先生と子どもがほぼ同数ですが、実際の教室を考えればほとんどマンツーマンでなければ授業が成立しない現実がそこにはあるわけで。そう考えると、単純にコストパフォーマンス(費用対効果)で語れるものではないなと思う一方で、事務方からすれば「もうちょっと節約してよ」と言いたくなる気持ちもわからなくもなかったりして…。