障害児のシートベルト

あれあれ、あれれ - S嬢 はてなで引用されていた記事を再引用。

http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20080824ddlk43040245000c.html
ウェブ魚拓

まず、インタビューされていた梅田さんには同情します。きっとインタビューで話した内容の一部分を再構成されているはず。梅田さんとしては決して「言いたいこと」ではない部分が(記事を執筆した遠山氏にその意図はなかったかもしれませんが)強調されてしまってます。その結果…

柔らかNEWS 『娘がシートベルト付けるのを嫌がるので締めずにいたら飛行機を降ろされた。日本は知的障害への理解が足りない』…毎日新聞
ウェブ魚拓

…と、タイトルそのものが差し替わったエントリが一人歩き。このようなことになり、改めて梅田さんには同情します。


というのも、“シートベルトの一件”についてはうちの特別支援学校でも似たような話があったからです。
今年の6月に道路交通法が改正され、後部座席もシートベルトの着用が義務化(→http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kouhoushi/no30/wide_koho30.htm)されました。スクールバスは以前から全員がシートベルトを締めるようになっていたので良かったのですが、問題は保護者の自家用車で登校してくる子どもたち。緊縛感がどうしても受け入れられず、シートベルトを締められない子どもが少なくないのです。
何人かの保護者から学校に相談が寄せられ、地元警察の担当部署と協議した結果、医師の診断書(その子がどうしてもシートベルトを締められない状況であることの証明)を携帯して下さいという見解が出されました。“証明”があればシートベルト着用義務免除規定を適用できる、という解釈です。

道路交通法施行令 第二十六条の三の二 2項(シートベルト着用義務免除規定)
法第七十一条の三第二項 ただし書の政令で定めるやむを得ない理由があるときは、次に掲げるとおりとする。
一  負傷若しくは障害のため又は妊娠中であることにより座席ベルトを装着させることが療養上又は健康保持上適当でない者を自動車の運転者席の横の乗車装置に乗車させるとき。
(以下略)

該当の保護者からすれば、至極当然な要望だし、警察としても妥当な対応だと思います。ただ、障害がなくてもシートベルトを嫌がる子どももいるわけで…。


それこそ『障害児への理解』という話になるのですが…うーん、何とも微妙で難しい話です。