障害があるのですが裁判員になれるのですか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090411-00000031-mai-soci
(→ウェブ魚拓

以前から気にかかっていたので、ちょっと調べてみました。

香川では、養護学校*1の卒業生を中心とした会で、裁判員制度に関する勉強会が開かれたとか。

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(→ウェブ魚拓

注目すべきは、高松地裁丸亀支部長の発言「裁判員は誰もが平等に選出される。」、即ち『知的障害者裁判員になる』という前提です。
一方、最高裁判所の見解はと言うと

裁判員としての職務遂行に著しい支障があるかどうかは,事案の内容や障害の程度に応じて個別に判断されることになります
裁判員制度 | ○ 障害があるのですが裁判員になれるのですか。

“お役所言葉”で分かりにくいのですが、『知的障害者の方にはご辞退いただきますよ』ということがやんわりと書かれています。

中央と現場の間に見解の相違が見られます。
平等の名の下に全ての国民*2が参加すべしという“理想論”にも一理ある一方で、時間的制約や介助・支援の妥当性から審理に悪影響を及ぼしかねないと言う危惧にも一理あります。


『障害者』というイメージから発想しやすい「聴覚障害者」「視覚障害者」「身体障害者」でさえ、果たして裁判員として妥当な判断ができるだけの支援が裁判所から提供されるかどうか、問題点を指摘する意見がネット上に散見されます。ましてや「知的障害者」となると…


裁判員には国民の約5000人に1人が選ばれると言われていますので、相当な数の要検討ケースが発生しそうな気がしますが、どうなるのでしょう?裁判員制度のスタートまで、あと40日です。

*1:現 特別支援学校

*2:正確には衆議院議員選挙の選挙権保有