剣道部でがんばるA君

 数学の授業などではいろいろと苦労しているA君だが、部活ではとてもがんばっている。彼は剣道部に所属し、他の部員と同じメニューの練習をこなしているのだ。やや重い自閉症なので、言葉での指示で即座に身体の動きをイメージすることは難しいはず。それなのに防具をきちんとつけ*1、まがりなりにも「小手!」「面!」と発声して打つことができるようになっている。正直な話、この様子には霞も驚かされる。毎日毎日の繰り返し、つまりドリル効果が生まれていると考えられる。しかし、それ以上に、分け隔てなく接してくれている顧問の先生や、時々キレながらも諦めずにアドバイスし続けてくれている部員たちの“教育的効果”が大きいかもしれない。

*1:紐をきちんと結べているということ。それも、直接見えない背後でも結べているのだ。