傘をさす?濡れた頭を拭く?

今日も交流体育があり、プールがありました。
天気は曇りのち雨。授業の中盤からは結構な降り方になって来ました。体育の先生は10分ほど早く授業を切り上げ、校舎(教室)へ戻るように指示。生徒たちはバスタオルを頭にかぶったり、男子は上半身裸のままだったり、それぞれが“工夫”しながら校舎へ向かいだしました。
すると、傘を持った人がプールに近づいてきます。■■先生です。Hさんを迎えに来たのでしょう。理由は聞きませんでしたが、きっと…
『あぁ、この雨ではHさんが濡れてしまう。それはかわいそう。迎えに行かなくちゃ。』(霞の想像)
雨に濡れるということは、少なくとも生命に関わる“危機的状況”ではありません。でも、何かしらの“工夫”をしなければ“不利益”を被るシチュエーションです。さて、こういう状況で特殊学級担任はどう対応するか、2通りに分かれます。

  • さっと傘をさしかけて「濡れなくて良かったね」
  • 本人がどうするかじっと見守り、教室で頭をタオルで拭きながら「濡れちゃったねぇ」

自閉の場合は場面による応用が利きませんから「解決方法」を教える必要があります。でも、Hさんはウィリアムズ症候群に伴う知的障害なのです。そんな彼女が「自分なりに考える」とても貴重なチャンスを、■■先生が思い切りつぶしてしまったように思えて、霞は落ち込んでいます。