褒めるか、たしなめるか

10日ほど前からひいている風邪が、いよいよマズイ状態になってきました。ついに今朝はベッドから起きられず、午前中4時間休みを取りました。
急な休みだったので、授業の自習課題は用意できず、■■先生と●●先生に一任です。4時間目が終わろうとしている時間に霞が学校に着くと、校庭に人影が。特殊学級の生徒たちです。
「あれ?4時間目は理科だったんだけど…」
見ると、手には大きなビニール袋。中にはゴミ!■■先生から『畑の周りのゴミを拾ってくれると嬉しいな…』と指示を受けて、ゴミを拾い始めたら面白くなっちゃって、学校中のゴミを拾ったんだそうな。
生徒を「よく頑張った」を褒めるべきか、「“畑の周り”って指示だったよね」とたしなめるべきか…。
“学校のものさし”だと褒める場面です。でも、企業への就労を考えると、たしなめる場面になってしまうのです。『指示された仕事が終わったところで、報告しなくちゃ、ダメじゃないか!』と。
バブルが弾けるまでは、自閉の生徒は(特に製造業で)重宝され、就職率も高かったです。社長さん曰く
「仕事を覚えるまで手間はかかるけど、言われた仕事“だけ”を手抜きせずにきちんとこなすだろ!」
その社長さんによると、言われた仕事“だけ”をきちんとこなしてくれたほうが、会社としては計算が立って、使いやすいと言うのです。知的障害の子が時々気を利かして自分の“持ち場”以外のことに手を出してしまうのは、会社にとってはありがた迷惑だとも言っていました。
この社長さんの言い分は、一部の意見かもしれません。でも“企業の論理”の一端であることに間違いはないはずです。