特殊学級の概要

とある県の先生から、本校特殊学級の概要についてのお問い合わせがありました。その先生の学級に在籍する知的な遅れのないアスペルガー症候群の生徒に対して、どのような支援ができるか、来年度に向けて検討する参考にしたいとのこと。
もしかしたら、役に立つデータになるかもしれないので、ここでも公開します。

情緒学級の生徒人数は?

男子1名。H18年度は男子2名になる予定。

知的学級と情緒学級、それぞれの教育課程(時数等も含めて)は?

知的学級 情緒学級
日常生活学 5時間 自立活動 5時間
生活単元学習 3時間 生活単元学習 3時間
作業学習 2時間 作業学習 2時間
題材国語 3時間 題材国語 3時間
題材数学 2時間 題材数学 2時間
題材理科 3時間 題材理科 3時間
題材英語 2時間 題材英語 2時間
題材音楽 2時間 題材音楽 2時間
題材美術 2時間 題材美術 2時間
題材技術 2時間 題材技術 2時間
題材体育 2時間 題材体育 2時間

『題材○○』というのは、うちの県の建前です。特殊学級における指導は“国語”であっても、実際の生活に即した内容を扱ううちに社会や数学の内容とも関連してくる。
 したがって“国語科”ではなく、『題材国語』という呼称を用いる…ということです。

それぞれの教科における指導担当者は?(担任か、担任以外か)

授業 担当
日常生活学 特殊担任
自立活動 特殊担任
生活単元学習 特殊担任
作業学習 特殊担任
題材国語 特殊担任
題材数学 特殊担任のグループ・数学科教員のグループ
題材理科 特殊担任と理科教員のTT
題材英語 特殊担任
題材音楽 特殊担任
題材美術 特殊担任と美術科教員のTT
題材技術 特殊担任と技術科教員のTT
題材体育 特殊担任

知的学級と情緒学級で一緒に行っている教科と、そのときの指導教員数は?

実は「日常生活学習」「自立活動」以外は全部一緒。国語・数学は3クラスを3グループに編成し直して、1グループに教員1人ずつ、計3人。作業・生単など、3クラス合同で行うものは、教員3人のTT。

情緒学級に知的障害がない生徒(アスペルガーなど)は何人いますか?

現在、在籍ゼロ。アスペルガーなど、知的に遅れのない生徒は、通常の学級にいます。発問や教材・教具の工夫等について、特殊担任がアドバイスしています。

情緒学級に知的障害のある生徒と、知的障害のない生徒がいる場合、学習指導面でどのような配慮がありますか?

知的障害のない生徒に対しては、原則的に本来の学年の学習内容を教育課程に位置づける必要があります。つまり、9教科の授業を用意し、中学校の教科書の内容を教えなければいけないということ。
“知的に遅れがあるから、養護学校の指導要領を参考にして、生徒の実態に合わせて、特別な教育課程を組むことができる”という、法令上の規定の裏返しになります。

特殊学級を担当している教員の週当たり総指導時数は?

教員 指導時数
五つの霞 20時間
●●先生 21時間
○○先生 20時間
△△先生 20時間

特殊学級を担当している教員が担当している「特学以外の教科」の週当たりの時数は?

教員 特学以外の担当時数
五つの霞 2年選択国語×1
●●先生 2年選択国語×1、3年選択国語×2
○○先生 3年選択国語×2
△△先生 1年選択体育×1、2年選択体育×1、3年選択体育×2

うーん、完璧な学級経営ができているわけじゃないんですけどね…。知的学級と情緒学級の“違い”が、あまり鮮明じゃないし。