小中学校の先生と養護・高校の先生の違い

“退職願”が誤解を生んでしまったようなので、ちょっと説明。

  • 小中学校→ほとんどが市町村立→教員は「市町村の職員」
  • 養護・高校→ほとんどが都道府県立→教員は「都道府県の職員」

…ということで、同じ“先生”で“地方公務員”なんですが、ちょっとだけ違うんですね。何が違うかというと、給与体系が違うんです。*1
給与体系というのは、最初の年にはこれくらいの給料が出て、そこからこういう風に給料が上がっていく…という仕組みのこと。
○○市の中学校から△△町の中学校へ異動*2する場合は給与体系が変わりませんから、そのままの立場で勤務すれば良いのですが、県の養護学校・高校へ異動するとなると給与体系が変わってしまうので、建前上、一度市町村を退職して、改めて都道府県に採用されるという形をとります。*3だから“退職願”を出すわけなんですね。だから、教師そのものを辞めてしまうわけではないんです。SATIさん、わかってもらえましたか?
さて、一度“退職”するのだから、退職手当をもらえるかというと…ここが公務員のずるいところなのかもしれませんが、市町村であれ都道府県であれ『公務員』というくくりで在職期間を通算する仕組みになっています。ですから、霞の“在職期間”は県立養護学校へ異動しても引き続きカウントされ、本当に“退職”するときに計算されることになります。ともあれ、霞はまだまだ“教師”はやめませんから、ね。

*1:学校の先生が教育委員会に異動するときも給与体系が変わります。

*2:公務員の転勤を“異動”といいます。

*3:退職願と同時に、新採用のための履歴書も提出してます。この「履歴書」、小学校入学から自分が在籍した学校、勤務した学校を全部書くので、結構大変です。