子どもが転校していく理由〜障害者自立支援法

中学部で1人、高等部で1人、昨日付けで他の養護学校へ転校していく生徒がいます。実はこの2人、本校の学区内にある入所施設から通ってきていた生徒でした。障害者自立支援法が施行され、『措置制度』から『支援費制度』へ移行する中で、判定が重い人の支援費が増えるとともに、自己負担額も増えるというしくみになっています。
そう。転校していく2人の保護者は、この“自己負担額”を支払いきれず、不本意ながら子どもを自宅に戻すという選択をせざるを得なかったのです。
障害のある人の自立を支援するという名前がつけられた『障害者自立支援法』。この法律を否定・非難するつもりはありませんが、その法律のために2人の子どもが入所施設のサービスを受けられなくなったというのも、厳然たる現実なのです。