養護学校の数…全国集計

宿題を提出します。もともとのきっかけは
はてなブックマーク - カナロコ|神奈川新聞ニュース で『神奈川県は養護学校が足りない!』と書かれていることに対して、本当にそうなの?という疑問でした。
さて、

  • 母集団は15歳未満人口。←全国の都道府県で障害児の出現率は同一であると仮定。
  • 通学時間=学区の面積は考慮しない。←スクールバスや寄宿舎で対応できていると仮定。

という乱暴な仮定での比較ですが、下の表のようになりました。

都道府県 こども 知的養護<高等部のみ> 知的養護*11校あたりのこども
全国 17,734,000人 578<67>校 35,800人/校
北海道 732,000人 36<14>校 33,200人/校
青森県 201,000人 9<1>校 25,100人/校
岩手県 194,000人 14<2>校 16,200人/校
宮城県 330,000人 14<3>校 30,000人/校
秋田県 143,000人 10<0>校 14,300人/校
山形県 167,000人 9<2>校 23,900人/校
福島県 312,000人 12<0>校 26,000人/校
茨城県 424,000人 16<1>校 28,300人/校
栃木県 287,000人 9<0>校 31,900人/校
群馬県 290,000人 16<4>校 24,200人/校
埼玉県 1,000,000人 22<0>校 45,500人/校
千葉県 822,000人 22<1>校 39,100人/校
東京都 1,491,000人 33<8>校 59,600人/校
神奈川県 1,209,000人 20<1>校 63,600人/校
新潟県 330,000人 17<2>校 22,000人/校
富山県 149,000人 7<0>校 21,200人/校
石川県 168,000人 10<1>校 18,600人/校
福井県 121,000人 8<1>校 17,300人/校
山梨県 129,000人 6<0>校 21,500人/校
長野県 313,000人 12<0>校 26,100人/校
岐阜県 305,000人 8<2>校 50,100人/校
静岡県 528,000人 21<3>校 29,300人/校
愛知県 1,089,000人 14<2>校 90,800人/校
三重県 265,000人 9<1>校 33,100人/校
滋賀県 213,000人 8<0>校 26,600人/校
京都府 355,000人 12<1>校 32,300人/校
大阪府 1,243,000人 21<6>校 82,900人/校
兵庫県 795,000人 20<1>校 41,800人/校
奈良県 200,000人 4<1>校*2 66,600人/校
和歌山県 143,000人 8<0>校 17,800人/校
鳥取県 85,000人 4<0>校 21,300人/校
島根県 98,000人 7<0>校 14,000人/校
岡山県 278,000人 8<0>校 34,700人/校
広島県 406,000人 15<1>校 27,100人/校
山口県 197,000人 12<1>校 17,900人/校
徳島県 108,000人 5<0>校 21,600人/校
香川県 140,000人 6<0>校 23,300人/校
愛媛県 199,000人 8<0>校 24,900人/校
高知県 104,000人 6<0>校 17,300人/校
福岡県 712,000人 19<2>校 41,900人/校
佐賀県 132,000人 4<0>校 33,000人/校
長崎県 214,000人 12<3>校 23,800人/校
熊本県 267,000人 11<1>校 26,700人/校
大分県 167,000人 11<0>校 15,200人/校
宮崎県 169,000人 6<0>校 28,200人/校
鹿児島県 256,000人 9<0>校 28,400人/校
沖縄県 253,000人 8<1>校 36,100人/校

<参考URL>
都道府県別こどもの数:
統計局ホームページ/統計トピックスNo.12/3 こどもの割合は沖縄県が最高,東京都が最低(平成16年10月1日現在推計)
知的養護学校の数:

北海道 http://www.tokucen.pref.hokkaido.jp/tokusyu_syogakkou.html
青森県 http://www.aosyakyo.or.jp/fukusi_li/tokusyu/tok_03.html
埼玉県 埼玉の特別支援教育
千葉県 千葉県の特別支援教育
東京都 http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/pickup/p_gakko/morogakko/itiran.htm
神奈川県 http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/ed_sien/itiran/itiran.htm
岐阜県 岐阜県特別支援学校一覧
静岡県 http://www.pref.shizuoka.jp/kyouiku/kk-07/sub2.htm
愛知県 http://www.pref.aichi.jp/kyoiku/kyoiku-somu/gakkoitiran/index.html
奈良県 http://www.pref.nara.jp/gakko/gakoichiran.htm
鳥取県 http://www.pref.tottori.jp/kyouiku/soumu/mourouyougoitiran.htm
島根県 http://www.pref.shimane.jp/section/tokushu-shitsu/01c.html
長崎県 http://www.pref.nagasaki.jp/edu/index.php#06
沖縄県 http://www2.pref.okinawa.jp/oki/TEL.nsf/1521391605d3433949256d27003697bb/50b84d7511c2386749257026002c6f1a?OpenDocument
その他 http://www.nise.go.jp/portal/universal/shienkyoiku/03school.html*3

知的養護の数は分校・分教室も“1校”として数えており、院内学級のようにごく限られた子供だけを受け入れる学校もカウントしています。そういう意味では必ずしも正しい分析・比較ではないかもしれませんが、大まかな傾向はつかめると思います。
15歳未満人口のおよそ半分が“小学1年生〜中学3年生”の子どもたちの数となり、そこに“出現率”(1%?)をかければ養護学校1校あたりの小中学部とその学区内の小中学校特殊学級に在籍する人数の目安がたつわけです。現場の感覚から言うと、小・中学部の在籍数の合計が150人、高等部を合わせて300人を超えると、学校運営に支障が出てくるような気がします。そう考えると、表の一番右の欄の数値が60,000人を超えると“レッドゾーン”と言えるでしょう。さて、こうやって見てみると、愛知・大阪が飛びぬけて“養護学校不足”の状況であるといえます。愛知県の養護学校の在籍数を見ると、確かにかなりの人数になっています。(参考:NOT FOUND)神奈川も全国平均を大きく上回る数値になっています。神奈川に近い数値の奈良は、平成19年度に新設校があるのでかなり緩和されるものと思われますが、東京・岐阜・埼玉・兵庫も決して安心できません。

*1:高等部のみの養護を除く

*2:平成19年度に1校開校

*3:データが古い(平成14年度)上に、一部不正確なようです。正しい数をコメントしていただけると助かります。