「カタカナを勉強したい!」というものの…

 うちのクラスのBくんの話。最近、いろいろなドリル学習に目覚めて、とても意欲的になっています。登校してから朝の会が始まるまでの時間、うちのクラスでは児童それぞれの課題で活動しているのですが、BくんはA先生が用意してくれたプリントで『漢字書き取り』をしています。“雨”とか“空”とか“木”とか、ふだんの生活で使う漢字をなぞり書きして、「書けた〜〜!」と喜んでやっています。
Bくん「ねぇねぇ。霞先生の自活(自立活動)で、カタカナの練習したいなぁ。」
霞「おぉ。それはいいねぇ。さっそく今日の自活から始めよう。」
 五十音のカタカナをワープロ(わ〜ど)で打ち出してカードを作り、まずは「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」の判別からやってみました。「イ」「エ」はすぐに読めるようになったのですが、「ア」「ウ」「オ」はずっと混乱したままでした。
 『あれ?』と思い、自立活動部の先生に相談。すると、「Bくんは視知覚に発達の遅れがあるのではないか。そうすると、カタカナの判別という課題は本人にとって現段階では難しすぎる」という結論になりました。ふだんの日常会話は年齢相応のものが出来、運動面でも十分に動けるBくんだからこそ、陥ってしまう“落とし穴”だったのかもしれません。
 今度、自立活動部の協力を得て、フロスティッグ視知覚発達検査をやってみようと思いました。