教員の研修会は“手弁当”

先日出席した研修会(分科会)で提案された指導案の中に書かれていた一節…

授業のルールの確認

  1. 口はほめるのに使う
  2. 目と耳をよく使う
  3. 最後までやりとおす

“教師なら当たり前”のことなのかもしれませんが、改めて「そうだよなぁ…」と感じてメモしました。

ところで、この研修会に参加するに当たって払った自腹は会場費と資料代合わせて900円。「教員が自腹で払う研修費は安すぎる」という批判が聞こえてきそうですが…。
教員が参加する研修会の講師は、ほとんどが現場の教員か教育委員会・教育センターの職員です。それらの人たちに“講師謝礼”は支払われません。なぜなら、研修会での提案・発表・指導講評は本来の業務の一部として解釈され、それらに対する報酬は給与としてすでに支払われているとされるからです。
また、資料にしても、教員・職員が講師の時は、だいたいはタダです。民間で開催されている研修会に比べて、教員が参加する研修会のコストは極めて安くなっていると思います。
まれに大学や民間研究機関から講師を呼ぶことがありますが、その際には数万円の謝金が支払われ、著作権等の問題から“資料代”としてもそれなりの金額が支払われています。ですから、そういう研修会は参加費も数千円になることがあります。

教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。(教育公務員特例法第19条)

…という“法的根拠”もあり、教員は常に研修しなければなりません。*1
「自腹を切らない研修は身にならない」という指摘があることは理解します。一方、本来なら相応の報酬が得られるところを“手弁当”でやっている教員の研修の実態も理解してほしいと思っています。

*1:残念ながら、そういう意識を持ち合わせていないダメ教師の存在は否定できませんが。