…とちっとも変わらない

松崎権平「ふたつの名前かァ めんどくせえんだなァ 朝鮮人って」
    「どっちの名でも おれ 気にしたことねえよ」
    「舜(しゅん)も朴(パク)も日本人とちっとも変わんねえもんな」
岩本 舜「だまれ ゴン 変わってたら気にするのかよ」
(「オンサイト」*1尾瀬あきら 第11話より引用)

このゴンのセリフ『○○とちっとも変わんねえ』って、障害への理解推進、つまり障害がある人を差別したりいじめたりしてはいけないよ…というときによく使う言葉です。「障害がある人も障害がない人も変わりはありません。同じ“人間”なんです。」というように。
今まで何の疑問も持たずに使ってきましたが、この漫画「オンサイト」を読んでいて、ハッと気づかされました。

大村麻耶「朴正美(パク ジョンミ)…」
朴 正美「うん?」
大村麻耶「教えて… その名前で差別されたこと…あった?」
朴 正美「差別されたことはないけど傷つくことはあった…」
大村麻耶「たとえば?」
朴 正美「たとえば…『日本人とちっとも変わらない』…って」
(「オンサイト」尾瀬あきら 第11話より引用)

『(君は)日本人とちっとも変わらない』って言葉の意味をよくよく考えてみると、『(君は)“日本人”とちっとも変わらない“朝鮮人*2”だね』ってことになります。つまり、相手が格下であるという前提が無意識に込められているわけです。これって、差別ではなくても、相手をかなり傷つける言葉になりますよね。じゃぁ、どう言えばよいのか…
う〜ん、すぐには思い浮かびません。『夏休みの宿題』になりそうです。

*1:週刊モーニングに連載中

*2:正確には『在日韓国人』と言うべきかな…