『教室に戻ってください。』

「小学部○年、△△△△さん。教室に戻ってください。繰り返します…」
帰りの会が始まろうとしていた頃、教頭の声で放送が入りました。これ、本校の“緊急放送”で、『△△△△さんが行方不明になったので、捜索係の教員は担当の範囲を捜索、学部主事は職員室に集合して情報交換せよ。』という意味です。
校内放送は近隣の住民にも聞こえるので、“行方不明”等、不安をかきたてる言葉を使わずに放送するわけです。年度当初の職員会議でマニュアルが確認されましたが、実際に放送されるのは今年度初めて。△△△△さんは運動会の練習中にプールに潜り込んだ前科がある児童です。すぐにたくさんの教員が捜索を始めましたが、なかなか見つかりません。スクールバスの発車時刻が迫り、他の児童生徒たちをプラットホームに引率すると、再び教頭の声で放送が。
「先生方に連絡します。△△△△さんが発見されました。(あ、いけね。)△△△△さんが教室に戻りました。繰り返します…」
初めての“実戦”だったので、教頭もあわてたようです。見つかったのは近所のコンビニの店内。捜索担当の教員が“もしかしたら…”と行ってみたら床に座っていたとのこと。運悪くスクールバスがプラットホームに入車する時間帯だったので、校門が開いていて*1外に出てしまったようです。今日から2学期。子供たちもちょっとボヤーッとした雰囲気でしたが、教員も今一つペースがつかみにくい一日だからこそ起こった“アクシデント”でした。

*1:児童生徒がいる時間帯、本校を始めとした県内の養護学校では校門が閉められています。