IT研修

 今日のIT研修では、Eネットキャラバンの講師を招いて『インターネットの安全な使い方』について講義がありました。
 内容としてはネチケット著作権の問題、個人情報やパスワードの管理といった“当たり前”の話ばかりでしたが、「インターネット世界では全てが“自己責任”である。」と言う講師に質問しました。
「知的な障害がある子どもたちは詐欺や不当請求などの『被害者』になる危険性が大いにある。インターネット社会では全てが自己責任であるということは、『被害者』を救う手立てはないのか?」
 この質問に対して、講師は「救えない」と言い切りました。インターネット上の諸問題は、そもそも日本の社会が抱えている問題が現れているものだという講師の論旨には賛同できます。しかし、だからと言って治安・補償といった視点での議論にならないことに、なんとも釈然としない気持ちが残りました。
 「無知は悪」「自分を守るのは自分しかいない」という理屈は、正に現実社会も同じです。しかし、現実社会には警察という治安組織があり、保険という補償制度や相談機関があるのですから、インターネット上でも何か手立てを講ずることができるはずではないでしょうか?何が危険かを知っている人しか安全にインターネットを利用できないと言うならば、インターネット上でも格差社会を肯定することになります。建前論かもしれませんが教育現場に携わる者としては、素直に受け入れたくない“現実”がそこにあります。