全情研全国大会第1日

いよいよ全情研の本番。朝から「あれがないぞ!?」「これはどうなっている!?」「○○はどこだ!」なんて声がかかるたびに、右へ左へ上へ下へと“パシリ”をしていた一日でした。
そんな中、ちょっと時間ができたので、元 文部科学省特殊教育調査官(当時の役職名)と全情研事務局長のお二人とお茶を飲みながらお話しする機会がありました。そこでの話…
自閉症児独特の“教育内容”ってものはないんだよね。“何を教えるか”って書き出してみたら、知的障害の子とほとんど同じになっちゃう。ただ、自閉症児の場合、“どのように教えるか”ってところが知的の子と大きく違ってくるはずなんだよ。視覚の優位性を生かすとか、必要最小限の言葉を使って余計な情報は与えないようにするとか。更にいえば、障害の特性のために教えたい事柄がなかなか身につかないということもあるよね。例えば、魚の数を『何匹(なんびき)ですか?』って尋ねる問題が『2匹+4匹』だと、もう自閉症児は混乱するわけ。だって『ろっぴき』でしょ?“びき”で聞かれているのに“ぴき”じゃ答えにならないっていうのが、自閉症児の“世界”なんだから。」
その場の3人にとっては、あははは、と笑える話なんですが、初めて自閉症児に関わって悩んでいる教員には「あ、なるほど」って話なんじゃないかな…なんて思いました。