数学『たくさんの数をかぞえよう』

単元名
「たくさんの数を数えよう」
ねらい
現場実習を控え、具体的なたくさんの数を数える経験を踏むとともに、たくさんの数を数えるときの「コツ」に気づく。
用意する教材
作業学習の木工班から借りた“木片”約300個・解答用紙*1

6月中旬からは『現場実習』…ということで、具体物である“木片A*2”と、“木片B*3”をひたすら数えてもらう授業をやってみました。
生徒2人に先生1人がついて、机の上に木片を置き、「何個あるか数えて、数を書いてね。」と問題を出します。問題の出し方には段階のレベルを設定しておきます。

【レベル1】1〜9個→【レベル2】10個
  →【レベル3】11〜19個→【レベル4】20個
    →【レベル5】21〜29個→【レベル6】30個→【レベル7】31〜39個

レベル1の問題を一発でクリア(正解)できたら解答用紙にをもらって次のレベルへ進みます。もし間違ったら、正しく数えられるまで数えなおしてをもらい、もう一度同じレベルに挑戦。一発でクリアできるまでそのレベルを繰り返します。
次のレベルに進んで、3回連続して一発クリアができなかったら、元のレベルに戻る…というルールです。*4

木片を一列に並べて数える生徒、10個のかたまりを作って数える生徒、「指す」のではなく「つまんで動かす」数え方をする生徒、なぜか6個ずつ並べて数える生徒…何回も数えているうちに、生徒たちはそれぞれ数える工夫、つまり“コツ”を編み出していくのが面白かったです。
約30分の授業で、多い生徒で11個、少ない生徒で7個のがもらえました。教員の側から言うと、をあげられたレベルでその生徒を“客観的”に評価することができます。*5
さて、授業の最後、生徒に聞いてみると「忙しかったけど、おもしろかった!」という感想が。この感想を聞いて霞はニンマリ。実は『生徒を待たせない授業』というのが今回の隠れたねらいでもあったから。してやったりです。

ちなみに、“木片A”は昨年作った『車のおもちゃ』の余った車輪、“木片B”はひのきキューブです。

*1:「1回目」から「11回目」までの解答欄が印刷されています。

*2:厚さ約2.5cmの円柱

*3:約2.5cm角の立方体

*4:このルールは田中ビネーやWISCなどの検査法を参考にしました。

*5:こういう“客観的”な評価は、現場実習先に渡す『個人調査書』に活かされます。